緑内障の治療費の相場や平均入院期間
もし、緑内障になってしまった場合、まず最初に気になるのは治療費(手術費なども含む)や入院期間のことだと思います。「どの位の治療費がかかるのか?」、また、「どの位の入院が必要なのか?」…などなど。このページでは、緑内障で病院に入院した場合にかかる治療費の平均金額(治療費の相場)と平均入院期間(平均入院日数)を見易い表にしてまとめていますので、ひとつの目安としてお役立てください。その他にも、緑内障の治療に役立つ情報などもまとめています。
緑内障で入院した場合にかかる治療費と入院期間 | |
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緑内障で入院した場合の平均入院日数 → | 約10日 |
緑内障で入院した場合の一日あたりの治療費 → | 約4万6千円 |
国保(国民健康保険)などに加入していて、 医療費が3割負担の場合の一日あたりの治療費 → | 約1万3800円 |
緑内障で入院した場合の治療費総額 (平均入院日数 x 一日あたりの治療費) → | 約46万円 |
国保(国民健康保険)などに加入していて、 治療費が3割負担の場合の治療費総額 → | 約13万8千円 |
高額療養費制度が適用される場合の治療費総額 (データの数値は、一般所得区分、70歳未満の条件で算出) → | 約8万2千円 |
※ 掲載している上記のデータは、厚生労働省が調査し、定期的に発表している「医療給付実態調査」や「患者調査」などのデータを参考に独自に算出しています。データの数値はあくまで平均値ですので、参考程度に留めてください。実際は、患者さんの病気の状態や年齢などでも、数値は大きく変わってきます。また、金額の数値に関しては、先進医療の費用や食事代、差額ベッド代などは含めていませんので、あらかじめ、ご了承ください。
【緑内障とは?】
緑内障を簡単に説明すると、眼の視神経が何らかの原因により、視野が狭くなっていく眼の病気です。「視野」とは、目で見えている範囲のことです。現在の医療技術では、緑内障の影響によって欠けてしまった視野は戻せません。また、緑内障は治療を受けずに病状が進行してしまうと、失明してしまう恐れのある病気です。緑内障は、中途失明原因の第1位の眼の病気です。このため、緑内障の進行を止めたり、遅らせるためにも、早期発見し、早期治療を行うことが大切と言えます。
【緑内障の原因】
緑内障は目の眼球内の圧力(眼圧)が高くなり、眼の視神経に障害を与えることで起こるのが原因です。緑内障になってしまうリスク要因としては、加齢や強い近視の人、低血圧の人、冷え性の人(低体温の人)、親類に緑内障の人がいる人、慢性の頭痛持ちの人、…などが挙げられます。また、先天緑内障と呼ばれている、生まれつきの緑内障の方もいます。
【緑内障患者の割合】
年齢が40歳以上の方のうち、約5%%の人が緑内障を発症しています。だいたい、20人に1人の割合です。また、緑内障の初期は自覚症状がほとんどなく、気づきにくいため、自分自身が緑内障だと気付かない潜在的な緑内障患者さんが多いのも特徴です。
また、緑内障と言っても、大きく3つのタイプに分けられます。
緑内障は大きく分けて、3タイプ
- 原発緑内障(読み:げんぱつりょくないしょう)
- 続発緑内障(読み:ぞくはつりょくないしょう)
- 先天緑内障(読み:せんてんりょくないしょう)
緑内障患者のうち、もっとも多いのが「原発緑内障」です。そして、「原発緑内障」は、さらに細かく3つのタイプに分けられています。
「原発緑内障」は、さらに3タイプに分かれる。
- 正常眼圧緑内障(読み:せいじょうがんあつりょくないしょう)
- 開放隅角緑内障(読み:かいほうぐうかくりょくないしょう)
- 閉塞隅角緑内障(読み:へいそくぐうかくりょくないしょう)
緑内障患者のほとんどは、原発緑内障の正常眼圧緑内障です。
【緑内障を早期発見するために…】
緑内障の初期は自覚症状がほとんどないため、緑内障を早期発見するためには、定期的な眼科検診が大切です。緑内障を調べる検査の種類としては、眼圧検査、視野検査、眼底検査、…などがあります。
緑内障を調べる検査の種類
- 眼圧検査
- 視野検査
- 眼底検査
これら、緑内障を調べるための検査の内容については、後述を参考にしてください。
【眼圧検査とは?】
緑内障を発見するために非常に重要な検査が、「眼圧検査」です。眼圧検査のやり方は大きく分けると2種類あり、眼の表面に直接、眼圧を測る機器をあてて検査するやり方と、眼の表面に空気をあてて、機器で眼圧を測定するやり方とがあります。
【視野検査とは?】
視野検査は、主に、緑内障の進行状態を調べたりします。この検査により、視野(目で見えている範囲)がどの位、欠損しているのかを調べます。
【眼底検査とは?】
眼底検査も、緑内障を早期発見するために非常に重要な検査です。眼底検査では、視神経の乳頭部分を調べます。この検査により、視神経に障害が発生しているかどうか分かります。
【緑内障治療の名医がいる病院に関する情報サイト】
緑内障の治療に対して、腕のいい名医がいる病院に関する情報をまとめているサイトを紹介します。もし、自分の住んでいるところから通える範囲に名医がいる病院がある場合は、そちらで治療を受けることをおすすめします。
緑内障治療の名医関係
- 緑内障手術の名医と緑内障治療で評判のいい病院
- 緑内障手術や緑内障治療の名医がいる病院一覧 その1
- 緑内障手術や緑内障治療の名医がいる病院一覧 その2
- 緑内障手術や緑内障治療の名医がいる病院一覧 その3
【緑内障の予防方法】
緑内障の予防方法として、効果があると言われている予防方法をいくつか紹介します。
- 眼精疲労をさける。
- 糖尿病に注意する。(糖尿病の合併症は眼の病気に影響を与える場合がある。)
- 規則だだしい生活をする。
- ストレスは溜めない。
- カフェインを摂り過ぎない。
- タバコは吸わない。
- 睡眠を良く取る。
- 適度な運動を行う。
- 年1回は眼科で定期検診を受けるようにする。
【緑内障の禁忌の薬の種類一覧】
緑内障には、緑内障に禁忌(きんき)と言われる薬(薬剤)などがあります。知らずに使うと、緑内障が悪化してしまうため、禁忌と言われています。緑内障の禁忌となる主な薬の種類は、以下のものがあります。
- 催眠鎮静の薬(睡眠薬)
- 向精神の薬
- 緑内障用ではない眼科用の薬
- 総合感冒の薬
- 骨格筋弛緩の薬
- 副腎ホルモンの薬
- 循環器系の薬
- 排尿障害治療の薬
- 自律神経治療の薬
- 抗ヒスタミンの薬
- 消化性潰瘍治療の薬
- 抗パーキンソン病の薬
緑内障には、いくつかタイプがあると前述していますが、緑内障のタイプによっては、上記に挙げている薬でも、影響を及ぼす薬と影響を与えない薬があります。また、薬自体にも種類があり、禁忌の薬と言われているものでも、配合されている成分によっては、大丈夫な場合があります。自分の緑内障のタイプがどのようなもので、どのような薬が禁忌になるのかは、必ず、担当の医師に確認して、禁忌の薬となるものは避けるようにしてください。